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上町と下町をつなぐ交通手段はエレベーター

町が山の手と下町に分かれるというのは、よくある話だが、ブラジルのサルバドールの町は極端だ。サルバドールは、一五四九年にポルトガルの総督府が置かれてから、一七六三年に首都がリオデジャネイロに移されるまで、ブラジルの政治・経済・文化の中心だった町。現在は、バイア州の州都である。このサルバドールの中心街は、地形的に、山の手の「上町」と低地の「下町」に分かれる。上町は、多くの文化遺産を抱く歴史・芸術・文化の町。黄金で飾られたサンフランシスコ教会をはじめ、植民地時代からの古い歴史をもつ教会がいたるところに残り、また、人口の八割を黒人が占めるところから、アフリカ文化の影響が色濃く残る独自の文化が花開いている。たとえば、アフリカの呪術信仰とカトリックを融合させた「カンドンブレ」と呼ばれる宗教、護身術から発展した空手のようなスポーツ「カポエイラ」などだ。これに対し、下町は、港やオフィス街である。この上町と下町をつなぐのは、バスでも電車でもケーブルカーでもなくて、なんとエレベーター。上町から張り出した通路から、下町へと、エレベーターが垂直に通じており、ごく安価な値段で、市民の足となっているのである。山の手と下町をエレベーターでつなぐ町は、おそらくここぐらいのものではなかろうか。

ロスの空港からダウンタウンに電話をかける

ロスの空港からダウンタウンに電話をかける場合、25セントを入れると、オペレーター(録音)が「プリーズ・デポジット・50セント・フォー・ザ・ファースト・スリー・ミニッツ」と告げる。そして25セントが戻ってくるので、代わりに50セント入れればいいのだ。日本では最初に10円さえ払えば、国内の長距離通話は少なくともその秒数だけ話せる。ところがシビアなアメリカでは、最初の3分間の料金を入れなければ電話そのものがかからない仕組みなのだ。もうひとつ、アメリカの電話を分かりにくくしているのが、沢山ある電話会社だ。ロサンゼルスの場合、市内通話はパシフィック・ベルとGTEというローカルの大手2社。長距離通話はAT&T、MCI、US・SPRINTの3社がある。そのほか、小規模なプライベート電話会社もあり、この場合も最初に25セントが必要だ。どの電話会社でも忘れてはならないのは、異なるエリアコードにかける際最初に「1」を回すこと。これだけ覚えておけば、電話口であわてることはない。現地電話に慣れてきたら、次のような電話のかけ方もある。

瑠璃光寺の五重塔は各階に欄干を持たない構造

瑠璃光寺の五重塔は各階に欄干を持たない構造で、禅宗風というか中国的な臭いもするユニークな印象をもつ。ただ、この美しい古都も交通はえらく不便だ。山陽新幹線の小郡駅からローカル線に乗り換えなくてはならないし、宇部空港からも遠い。そこで、県庁をもっと便利なところに移せという声も昔からある。萩は町のまわりの三方を山に囲まれ、海岸に海抜一三〇メートルの指月山がそびえる。五層の天守閣は山麓に置かれたが、桃山風の華麗なもので残っておれば国宝にも間違いなく指定される名建築だった。天守閣を再建してはという声もあるが、廃墟の美しさを楽しみたいという人も多い。維新後、長州人は権力中枢を占め、県出身の総理も七人と最多数である。地縁ということだけでなく、理屈っぽく筋を通したがるのが政治家向きなのだろう。佐藤・岸時代には共産党も野坂・宮本という最高指導者がやはり山口出身だと話題になった。この伝統をいま引き継ぐのは宇部で高校二年まで過ごした菅直人ということになる。長州人は維新の立役者であることは、自己主張しなくてもみんな認めていると考えるのか、積極的な自己宣伝をしない。だから、明治維新における長州の「正義」をPRするような展示施設もない。むしろ、負けた東北の藩などのほうが「賊軍」の汚名返上のPRに熱心なのと好対照だ。昔は教科書などで「官軍」の正義をしっかり教えていたから自己主張の必要もなかっただろうが、いまはそんなこともないし、ここは「維新記念館」でもつくってきっちり「長州の論理」を説明するべきである。下関はかつては大陸への窓口として栄え、戦後のしばらくは大洋ホエールズの本拠地でもあった。ますます隆盛なのは南風泊市場のフグの取引所としての機能だ。内外から集められたフグがここで取り引きされ、加工もされる。